主演二人への敬意が顕著にあり、そのオマージュと、往年のギャクを中心に再起かけるコメディ。
そのコメディ要素が物語を軽くし過ぎて、僕にはあまり響いてこなかった。
笑いも理解出来たが、もう一つ上の世代に向けた、デニーロとスタローンに贈る映画だった。
2013/ピーター・シーガル/★★☆☆☆☆
アスガー・ファルハディ監督作は、観客だけが物語の道筋を知っていて、主人公がその中で答えを探して行く。だがその結末は誰も知らない。
故のサスペンスだが、その過程が余りにも心情とリンクするため衝撃を受ける。
筋書きが有るようで無い人間ドラマ。
答えもまた有るようで無いリアルな人生のように。
『別離』は何度観直しても違うドラマを辿っていく。
それは鑑賞時の僕の感情によって変化する。
誰の目線にも潜り込んでしまって、今回は主人公の娘。何だろな、この繋がっていく感じ。
紐解かれる脚本と子供の演出が素晴らしいが、
それ以上に「カメラに映らない向こう側」を想像させる空気感が残酷で重い。